日本の若者は、自身のスキルに自信がない！？　世界の若者9,500人に聞いた"就職"に関する意識調査

春は始まりの季節。日本各地の職場や学校で新しい仲間を迎えたり、逆に送別会を行ったり、何かと人の動きが多い時期ですよね。さて、この春から新社会人になったり、転職をしたり、という方も多いと思いますが、あなたは"就職"について、どんなふうに考えていますか？

スイスに拠点を置く総合人材サービス企業アデコグループが、同社が拠点を置く世界各国の18歳から30歳の若者9,572人を対象に、「就職に関する意識調査」を実施しました。その結果、以下のようなことが分かったのだとか。

・「将来の職業に必要なスキルを身につけている」と考えている日本の若者は31.5%で、世界平均73.08%の半分以下、本調査の主要13カ国中でももっとも低い結果となった。

・「将来の職業のために、準備する必要があるスキル」では、13カ国中、日本の若者だけが「コミュニケーション能力」をトップに挙げた（53.27%）。他の主要国の若者は、「実務経験」と「外国語」を重視。

・「就職の役に立つと思うもの」では、日本をはじめドイツ以外のすべての国の若者が「実務経験を重ねる」ことをトップに挙げた。

・「今後10年間における最大の望み」では、「経済的安定」がトップ、次いで「夢の仕事に就く／充実した仕事をする」という結果となった。

では、そんなアンケート結果を詳しく見てみましょう。

■将来の職業に必要なスキルを身につけていると思う？

73.08%が「はい」と回答、世界では自身が身につけているスキルに自信を持っている若者が多いようです。
が、しかし一方、日本の若者で「はい」と答えたのはわずか3割（31.54%）。全体の平均73.08%の半分以下、13カ国中でもっとも低い結果に。日本の若者の、自身のスキルに対する自己評価の低さが浮き彫りとなりました。

・「あなたは、将来の職業に必要なスキルを身につけていると思いますか」（n=9,572）
「はい」と回答した人の割合

※画像に触れると拡大表示

■「将来の職業のために、準備する必要があるスキル」は何？

日本の若者だけが「コミュニケーションのスキル」をトップに挙げました（53.27%）。その他の国の若者が重視したのは、「実務経験」と「外国語」。日本では、学生を採用する際の選考基準としてコミュニケーション能力を求める企業が多く、それが若者の考えに影響している可能性があるそうです。

・「あなたは、将来の職業のために、準備する必要があるスキルは何だと考えますか（複数回答）」（n=9,572）

※画像に触れると拡大表示

■「就職の役に立つと思うもの」は何？

日本をはじめドイツ以外のすべての国の若者が「実務経験を重ねる」ことをトップに挙げました。近年、日本でもインターンシップによる業務体験が広がっていますが、他国においても実務経験を積むことが大切だと考えられているのは同じようですね。

・就職の役に立つと思うものはなんですか」（単数回答）」（n=9,572）

※画像に触れると拡大表示

■「今後10年間における最大の望み」とは？

こちらの質問は、6つの項目（下図）について、0～10点のスケールで回答する形式。「経済的安定」が平均7.33点でトップとなり、世界の若者が安定を求める傾向が明らかになりました。この点についても、国による大きな違いは見られないようですね。

・「今後10年間におけるあなたの最大の望みは何ですか」（n=9,572）

※画像に触れると拡大表示

「心に思う夢の職業があるか？」「1年以内に就職先を見つけられると思うか」など、アンケートの全結果は下記から見ることができるので、あわせてご覧ください。
　→　アデコグループによる全調査結果

日本の若者が謙虚なのか、それとも本当に自信がないのか。日本の若者に限らず、このアンケート結果が各国の若者の"本心"であるとは限りませんし、多少は文化的背景もあることでしょう。あなたなら、このアンケートにどう答えますか？

【アデコグループによる調査概要】
調査対象：　アデコグループが拠点を置く世界各国の18歳～30歳の若者9,572人
国別調査人数：　メキシコ（1,278人）、スペイン（1,027人）、オランダ（536人）、イタリア（522人）、ノルウェー（520人）、日本（513人）、ドイツ（505人）、英国（494人）、米国（493人）、スイス（464人）、オーストラリア（463人）、ベルギー（434人）、フランス（415人）、その他（1,908人）
調査方法：　インターネット調査
実施時期：　2016年3月～7月

（※上記すべてアデコグループ調べ）

出典・画像：プレスリリース（PR Times）